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技術系総合職

化成品カンパニー 技術部 接着剤グループ
間瀬 裕賀
(2009年入社 工学研究科機能材料工学専攻了)
試行錯誤がブレイクスルーを生みだす。化学系技術者の醍醐味。

ある日のタイムテーブル
相反する機能を両立させる接着剤の開発

間瀬 裕賀 入社後の1年間R&Dセンターでホットメルトという接着剤の開発に携わった後、現在の化成品カンパニーへ異動しました。以来、アルカリフェノール系接着剤の改良開発を主に担当しています。アルカリフェノール系接着剤は硬化が速く、安価に作れるという特徴を持ちます。さらに耐久性にも優れることから、建築に使われる合板の製造などに用いられています。反応速度が速く、接着力が高いといった接着剤はそれだけ硬化しやすいということですから、保存性が低くなってしまいます。接着力と保存性。この相反する機能をどのようにバランスよく持たせるか、それがアルカリフェノール系接着剤の抱える大きな開発テーマのひとつです。また、合板の作り方はメーカーによって異なります。設備や環境、製造工程によって、接着剤に求められる機能も変わってきます。ですから問題解決の第一歩は、現場に赴き現物を見ること。私たち技術者が担当営業と一緒に定期的にお客様を訪問するのは、そんな理由もあるんです。実験室にこもっていては、お客様が本当に必要としている製品は分からないですから。



間瀬 裕賀
お客様の事業課題を解決する

ある日、お客様から当社の接着剤が十分な性能を発揮していないという連絡をいただきました。現場に急行してトラブルの原因究明にあたったところ、生産ラインのスピードアップに接着力が追いつけなくなっていたことが分かったのです。合板はコールドプレスという工程で仮接着した後に、ホットプレスという工程を経て完全に接着させます。お客様の工場ではコールドプレスにかける時間を従来の3分の2に短縮したため、板が剥離してしまうというトラブルが発生していました。工場では1日に2万枚以上の合板を生産しており、1分1秒の加工時間の短縮が事業に大きく影響を及ぼします。工程短縮による事業改善の一端を、アイカ工業の高機能接着剤が担っているのです。短時間のコールドプレスでも剥がれない高い接着力と、保存性を同時に持つ新しい接着剤の開発がスタートしました。フェノールとホルムアルデヒド、苛性ソーダと水分の配合を微妙に変えたり、様々な添加剤を加えてみたりしながら、実験と検証を繰り返しました。



行き止まりに見えた先にブレイクスルーがある

3か月の間、私はベテランの先輩とタッグを組んで開発にあたりました。接着剤一筋40年という大ベテランです。たとえば、それまではフェノールと硬化剤の反応ばかりを追っていた私に「固形分と水分の量を見てみろ」とアドバイスをいただきました。たしかに、固形分の割合が高いと硬化性が高まるようなのです。かつてそのような視点で開発に取り組んだことはなかったので、技術者としての視野が広がりましたね。間瀬 裕賀他にも、たとえば添加剤に詳しい方に「聞きたいことがあるんですけど…」と声をかけると、手を止めて教えてくれるんですよ。そうした周囲の協力や自由に意見交換ができる社風がなければ、この仕事はもっと困難なものになったと思います。それでも、開発の中盤でなかなか接着性能が向上せず、私は行き詰っていました。しかしふと、ある添加剤を加えるタイミングをガラッと変えてみようと閃いたんです。そしたらですよ、接着性能が飛躍的に向上したんです!化学系の技術者ならではのワクワクする瞬間ですね。先輩も「できたか!」と喜んでくれました。このブレイクスルーをきっかけに、改良開発のプロジェクトは成功に終わりました。「アイカさんの接着剤、よくなったね」と、お客様からの信頼を回復したばかりでなく、改良前に比べて取引額が増えたと聞いています。自分の仕事がお客様の役に立ち、会社の業績にもつながるので、とてもやりがいを感じますね。


間瀬 裕賀

今後の目標

現在、私が開発しているのは従来のフェノール樹脂を使った接着剤ですが、今後は他のフェノール樹脂を使った接着剤の開発にも挑戦してみたいと思います。ここだけの話、“世界初”の接着剤を生み出すことが、技術者としての夢です。ノンホルムアルデヒドのものや、自然由来の原料を使ったものなど、この手で作ってみたい!と思っています。アイカ工業なら、そういったチャレンジングな開発にも取り組めますよ。