日本料理店「礼」のインテリアデザイン。
室内において頭上に広がる1枚の境界面を天井と呼ぶのなら、この店には天井が無い。
かわりに、様々なサイズの木製の偏心輪が照明や配管を隠しながら6つの高さに分かれて設置されている。
これは、6つの層による奥行を天井部にもたせることで、境界面とその高さを曖昧にし、元々の天井の低さを紛らわそうとしたものだ。
またそれらの輪は、エントランス・カウンター席・テーブル席・個室といった平面的な分断を、1つの空間として繋げる役目も果たしている。
今回は上記のような構成の背景として、壁・柱・スラブ・梁を全てジョリパッド(黒特注色)で仕上げた。
単にフラットな黒い面ではなく、「影」や「闇」といった状況としての黒さをなんとなく背景としてイメージした時に、ジョリパッドの質感が最適なのではないかと考えた。
カウンター席よりテーブル席方向を見る ■内壁、金ゴテ押さえフラット仕上(特注色)

テーブル席よりカウンター席方向を見る
■内壁、金ゴテ押さえフラット仕上(特注色) |

天井部造作を見る
■内壁、金ゴテ押さえフラット仕上(特注色) |

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個室よりカウンター席方向を見る
■内壁、金ゴテ押さえフラット仕上(特注色)
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