計画地は、仙台市近郊の住宅地の幹線通りに面する低層住居専用地域ながら店舗が混在した地域であるが、民間の賃貸住宅はあまり多くはない。
本計画は、4戸の小規模なアパートであることや、アパートの適正な立地として認知度が低いことから、個性あるオリジナル性と、事業性を考慮したコストコントロールの両立が求められた。また、各住戸は上下間の音の問題のないメゾネットを採用し、中2階を設けることで上下階の空間の連続性を創出するスキップフロアーとしている。採光のため、各階の間口の半分を開き、もう半分は入居者のプライバシーを守るよう閉じた。高い天井のリビングスペースや両妻からの採光により風が通る、明るく透明な室内空間が創出可能になった。
外観はシンプルな箱として捉え、外構の植栽やアプローチ空間が活きる背景となるような形態となっている。それは、間口の閉じた部分が柱に見え、屋根・壁のガルバリウム鋼板の箱の内に柱が連立するイメージとなる。そのイメージを具現化するため、柱にはガルバリウム鋼板の質感と対比させたキメ細やかなジョリパット塗仕上(#1000 ゆず肌)を採用した。

建物全景
■外壁、ゆず肌(1000) |

アプローチ
■外壁、ゆず肌(1000) |
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エントランス ■外壁、ゆず肌(1000) |

1階 内観
