フィルム加飾の可能性を広げる自動車内外装向け
3次元加飾ハードコートフィルム「ルミアート」
自動車製造で排出されるCO₂の約25%が
塗装工程に起因すると言われており、
塗装の代替技術としてフィルム加飾が注目を集めています。
そうした中、私たちアイカ工業では高いハードコート性能を
持ちながらも、後加工・成形性に優れ、
成形後の紫外線硬化も不要な
3次元加飾ハードコートフィルム「ルミアート」を開発。
塗装からフィルム加飾へと切り替えることで、
CO₂排出量の削減に加え、
光化学スモッグ等の原因物質の一つである
VOC(揮発性有機化合物)の放散もなくなり、
作業環境や地球環境にも配慮したサステナブルな
クルマづくりが可能になります。
フィルム加飾の可能性を大きく広げる
アイカの技術をご活用ください。
「ルミアート」とは
アイカ工業における高機能フィルム製品群の総称です。
アイカ工業の開発する、最先端の紫外線硬化型樹脂の性能を最大限に発揮させるため、樹脂ごとに最適なコーティング技術を開発。ベースフィルムやコーティング厚み、紫外線照射条件などを最適化させた高機能フィルムです。
自動車内外装用途のほか、大型ディスプレイやスマートフォン、タブレットの表面ハードコートフィルム、内部のタッチセンサーフィルムなどにも使用されています。
自動車業界が抱えている大きな課題は、製造時のCO₂排出量削減です。
右の円グラフに示す通り、自動車製造においては、
塗装工程で排出するCO₂が最も大きく、全体の約25%を占めています。
アイカの3次元加飾ハードコートフィルムの概要、特長を分かりやすく映像でご紹介いたします。
総合編
製品特長編
スプレー塗装から当製品に切り替えることで CO₂排出量を半分以下にまで削減できると試算しています。
また、スプレー塗装の課題であるVOC(揮発性有機化合物)の放散がなく地球環境および作業環境にも配慮した自動車製造が可能です。
アイカは化学品樹脂メーカーとして、古くより建築外装に耐えうる樹脂製品を販売しています。そこで培った樹脂技術をモビリティ用途へ展開し、硬いのに伸びて、耐候性の良いフィルムを開発しました。高温高湿など過酷な環境下やガソリンなどへの耐性も持ち合わせています。
当製品は後工程での紫外線照射が不要なプレキュアタイプのため、追加設備投資が不要です。環境問題に貢献できるだけではなく低コストで導入できる点も魅力のひとつです。
特殊な樹脂技術によって、熱成形時はよく伸びて、通常の使用環境下ではハードコート性能を発揮します。
内装用途では3.5倍、 外装用途では2倍の延伸率を誇ります。
内装部品では手に付いた日焼け止めクリームが部品に付着し夏場の高温下でプラスチックが溶けることが問題となっています。当製品は日焼け止めクリームやハンドクリームに対する高い耐性を有します。外装で要求されるガソリンやオイル等への耐性も持っています。
元々高いハードコート性を有していますが、キズが入ったとしても市販のコンパウンドやワックスを用いて、塗装と同様のリペアが可能です。(塗装でも修復不可能な深いキズは修復できません。)
粘着・接着層を最適化することで、金属基材や樹脂材料基材、難接着基材などにも貼り付けることができます。さまざまな基材を最表層でまもるハードコートフィルムとして、幅広く対応します。
塗装と比較し多彩なデザインが可能となるのも3次元加飾ハードコートフィルム「ルミアート」の特長です。塗装と同じように、ソリッドカラー、パール、メタリックなどの単一色はもちろん、幾何学模様や、光が透過することで意匠が変わるような、フィルムならではのデザインが実現できます。
国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)から公募された「量子・AIハイブリッド技術のサイバー・フィジカル開発事業」に4機関共同で提案を行い採択されました。熱、光、電気、薬品、マイクロ波等で容易に解体できる自動車外装部品の開発を目指しています。
もっと詳しく
従来スプレー塗装をしてきた様々な自動車内外装部品に適用できます。
部品形状やデザインに合わせて、フィルムインサート工法や
TOM(Three-dimensional Overlay Method)工法など各種フィルム貼合工法を選択できます。
3次元加飾ハードコートフィルムの活用シーン例をご紹介します。
課題01
昨今、作業環境の悪化やCO₂排出量の観点から、スプレー塗装を見直す潮流があります。
しかしながら、3次元形状の製品に対して、コーティングできる工法はスプレー塗装以外にはありませんでした。
当社3次元加飾ハードコートフィルムは高い延伸性とハードコート性を両立し、
3次元形状の製品に対して追従し、かつ、スプレー塗装並のハードコート性を環境に優しい工法で実現します。
課題02
当社の3次元加飾ハードコートフィルムは成形後の紫外線照射が不要なプレキュアタイプとなっております。
紫外線照射が必要なアフターキュアタイプはハードコート層が未硬化であるため、成形時に噛み込んだ埃や異物を起点として変形しやすく、結果として製品歩留まりが低下します。
また保管条件によりハードコート層の硬化が進んでしまい、割れなどが発生しやすくなります。
当社品は、プレキュアタイプであるため非常に安定したハードコート層を形成しており、作業時の取り扱いが簡単で、製品歩留まりの向上に貢献します。