フォルダブル端末用アクリル粘着剤を発売

  • 機能材料

No.124C38
2023年12月18日

フォルダブル端末用アクリル粘着剤を発売
従来製品同様の性能を維持しながらフレキシブル性の付与に成功

 アイカ工業株式会社(代表取締役 社長執行役員:海老原健治 本社:愛知県名古屋市中村区)は、フォルダブル端末用溶剤系アクリル粘着剤「ウルトラゾールS OP-4800シリーズ」を開発しました。既にサンプルワークを開始しており、2024年1月下旬に発売予定です。

  • ▲「ウルトラゾールS OP-4800シリーズ」

  • ▲製品を塗布したフィルム(柔軟性に優れる)

開発の背景

 各種ディスプレイは、液晶・有機ELパネルやフィルムなどの複数の素材を貼り合わせて製造されています。各層の貼り合わせにはOCA(Optical Clear Adhesive;光学用透明粘着剤)が使われており、視認性や耐久性の向上に寄与しています。近年は、軽薄性・柔軟性に優れデザイン自由度が高いフレキシブルディスプレイの採用がスマートフォンを中心に増加傾向にあり、折り曲げ可能なフォルダブルディスプレイや、巻き取り可能なローラブルディスプレイにも注目が集まっています。
 そのような中、OCAに求められる性能にも変化が生じており、平面ディスプレイに必要とされた光学特性や耐久性に加え、ディスプレイの形状変化に追従するフレキシブル性も求められるようになってきています。そのご要望に対応すべく、フォルダブル端末用溶剤系アクリル粘着剤「ウルトラゾールS OP-4800シリーズ」を開発しました。当社独自の樹脂設計技術により、従来製品同様のOCA性能と、フレキシブル性を両立させており、フォルダブルディスプレイに加え、ローラブルディスプレイにも対応可能です。
 フレキシブルディスプレイに広く対応したOCAテープ用粘着剤として、ディスプレイメーカーや電子機器メーカー、テープメーカーなど関連企業を対象に提案してまいります。

「ウルトラゾールS OP-4800シリーズ」の特長

■高い耐屈曲性
耐屈曲性が高く、ディスプレイの形状が変化した際に塗膜が損傷することなく追従します。一般的な粘着剤は低温時に弾性率が高くなり、形状変化時の剥がれ等の原因となりますが、本製品は低温から高温までの広い温度領域で低弾性を維持するため、ディスプレイ形状が変化した時に生じる応力を粘着剤が吸収します。

■酸フリー設計
酸を使わない製品設計で、導電性フィルムに使用される金属膜の腐食や劣化を抑制します。

■初期密着性とリワーク性を両立
初期密着性が良好でありながら、リワーク性も良好です。貼り合わせ工程で失敗しても糊残りなく剥離・再貼合ができるため、高価な部材のロスを防ぎ歩留まり向上に寄与します。

物性表

液性状 外観 微淡黄色透明液体
不揮発分 25~35%
粘度 2000~5000mPa・s
溶剤種 酢酸エチル

※上記データは代表値であり、製品使用時の結果を保証するものではありません。

製品概要

■製品名 フォルダブル端末用溶剤系アクリル粘着剤「ウルトラゾールS OP-4800シリーズ」
■用途 スマートフォン、タブレット端末等の各種フレキシブルディスプレイ用粘着剤
■荷姿

160kg入りドラム缶

■価格 オープン価格

販売開始時期

 2024年1月下旬

年間販売目標

 5,000万円

以上

注)このニュースリリース記載の情報(製品価格、製品仕様、サービスの内容、発売日、URL等)は、発表日現在の情報です。予告なしに変更され、ご覧になった時点で内容が異なる可能性もありますので、あらかじめご了承ください。なお、最新の情報は、 こちらよりお問い合わせください。

 

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