最優秀賞
ドーマー窓の家
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蔵と庭園に面した住宅
ドーマー窓からの採光を受ける道路沿いの寝室
使用製品 外装(壁): ジョリパットアルファ ゆず肌(JP-100T1001) -
ドーマー窓から西側の庭に面したダイニングを見下ろす
景観を守りつつ採光にもこだわった住まい
- 明治時代から住み継いできた住宅を建て替えた、70歳前後の夫婦のための小住宅である。
- 南側の国道はもともと商店の並ぶ街道であるが、日当たりや交通騒音を考えたら北側へ引っ込みたい。
- しかし、人口の減り続ける地方の田舎町で風景に寄与しない新築は望ましくないと考え、
- 昔の街並みに倣って通りに屋根面を立てた。
- なるべく軒の先端を通りに出しつつ、壁を2m後ろに下げて方杖で支えた深い軒下を駐車場とすることで、
- 建物は街から引きこもることなく通りに灯りを落とし、街や地域とも関わりを残せる。
- 一方で南側に屋根面を立ててしまうと採光は得にくいためドーマー窓を付け、
- 建物奥のリビングまで採光を確保することにした。
- さらに、このドーマー窓を肥大化させて南北に貫通させることで、夏場の煙突効果による自然換気口とするだけでなく、
- 盆や暮れの休みには子供や孫が集まれるロフトとしても機能するような場所としている。
- 床には光だけを通し、温熱や音は遮るFRPハニカムパネルが敷かれ、下の和室に光を落とす。
- 結果として寝室が通り際になることで生まれたマッシブな壁面はジョリパットで仕上げられ、
- 街並みの形成に一役買う佇まいとなった。