AICA 2018年施工例コンテスト AICA Project Reference Contest

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優秀賞

アップル保育園 野田

設計/
安部秀司建築設計事務所 撮影/笹の倉舎(笹倉 洋平)
  • ⾊とりどりの棚(全景)

  • 背板と側板1⾯にアクセントカラーをランダムに配置

    保育室からエントランスを⾒る

  • 色とりどりの棚(詳細)

  • 使用部材
    内装(家具): メラミン化粧板(K-6003KN、K-6500KN、K-6610KN、K-6524KN、K-6602KN)

「楽しみながら学べる」カラフルな空間が魅力の⼩規模保育園 

大阪市内に建つ集合住宅の1階に小規模保育園を計画した。間口が狭く、奥行きが深い形状であるため、奥行き方向に変化をつけることで園児や職員が楽しめる空間にすることを考えた。小規模保育園では、園児数の増減に対して簡易な家具で間仕切ることが出来るように、大きなワンルームの保育室が求められる。そこで、保育室を奥行き方向に配置し、その他の諸室を平行に並べる計画とし、保育室と諸室を間仕切る壁に収納やディスプレイを兼ねる棚を設けた。様々な大きさに区切った棚の背板に4色のアクセントカラーのメラミン化粧板をランダムに配置し、棚の表情を多彩に演出。さらに、側板のどこか1面を背板と同色とすることで、棚ひとつひとつの濃淡が全て異なったものになり、奥行き方向に単調な空間に視覚的な楽しさを与えている。色とりどりの棚は視覚的な楽しさだけでなく、園児が色や大きさが異なる棚の中から自分だけの棚を見つけることで、主体性や自己肯定力を身につける一助になるのではないかと考えている。園児と職員が保育園での生活を「楽しみながら学ぶこと」が、この棚を中心に行われるだろう。