特別賞
OKUDA Paris
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階段上部(GF)よりBFの桧板塀と苔庭を見下ろす。手摺は亀甲竹。
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玄関ホール。洗い出しのDPに埋め込まれた椀、土塗り腰壁の上には梅紋様抜きの幕板。
- パリ8区シャンゼリゼから少し入ったプラザアテネのすぐ裏に、この物件はあります。
- GF25坪、BF30坪という一般的スペースながら、パリ建築局の規制の中でのきびしい計画でした。
- 今回の「銀座奥田」のパリ出店は、日本料理の名店のパリ出店ということにとどまらず、
世界で未だ誤った理解の多い「日本文化」への認識を刷新するという大きな使命がありました。 - 材料・技術(職人ごと)を持ち込むことはもとより、細部に渡り「もてなしの空間」にふさわしい細工や仕掛け、設いを施しました。
- 素材が与えてくれる安心感、そこかしこで小さなエレメントが感じさせてくれるちょっとした喜び、これらに特に配慮しました。
- とはいえ、伝統のディティールや素材を尊重するあまり過去の意匠に留まってしまうことは避けなければなりません。
- 「日本の心」を考えた時、重要なことはゲストがカンファタブルであることであり、また、現代の飲食店であることも間違いないからです。
- 現代の機能をベースに伝統の心で仕上げた店舗です。美食の街パリで「日本の心」に触れることの叶う空間を創り出すことができました。