AICA 2019年施工例コンテスト AICA Project Reference Contest

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最優秀賞

四畳半キューブの家

設計/
HAMADA DESIGN 撮影/笹倉 洋平
  • 外壁と同様、内部の壁にもジョリパットアルファルナアエスを採⽤。四畳半キューブを包み込む構成

  • 四畳半のリビング。狭いようで意外と落ち着く空間

  • 四畳半キューブ間の隙間となる路地

    使用部材
    内装(壁): ジョリパットアルファ
    ルナアエス(JP-100T4403)
  • 四畳半キューブ8個と鉄骨により持ち上げられた屋根。そのスキマはガラスの欄間となる

ミニマルな四畳半で構成した
個性が変化する新住宅

昨今の住宅では、内部⽤途が⾯積に⽀配されていることが多い。「LDKは○○畳以上ほしい」、「洗⾯所は狭くていい」などの声から設計がスタートするケースも少なくない。親と共に幼少期を過ごす中で、⽤途による⾯積的ヒエラルキーが染みついていると予想される。
今回の計画では、上記へのアンチテーゼとして全ての⽤途を居住空間として最もミニマルな四畳半に統⼀した。四畳半の部屋8個で構成された住宅である(1つの部屋は、床、壁、天井全てが四畳半のキューブ構成)。⼀般的な住宅に⽐べ、浴室は広く、リビングは狭い。⽤途による⾯積的ヒエラルキーを無くし、全てフラットな構成とした。
⾯積を等価されたキューブは、その配置が重要なパラメーターとなる。「東⻄南北」は素より、「畑に⾯する」、「道路に⾯する」、「隣地に⾯する」などの外的要因により内部空間での体感温度が変化する(外的パラメーター)。
また、それぞれのキューブを少しづつズラしながら配置することでスキマが⽣まれ、このスキマが半外部空間となる。このスキマとキューブとの関係性がもう⼀つのパラメーター(内的パラメーター)となる。
⾯積ではなく2つのパラメーターの変化によりキューブ(住まい環境)の個性が変化する。そんな新たな住宅を目指している。