AICA 2019年施工例コンテスト AICA Project Reference Contest

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特別賞

駒岡げんきっず保育園

設計/
株式会社 黒川智之建築設計事務所 黒川 智之 撮影/太田 拓実
  • 俯瞰。建物を覆う屋根を⼩さな屋根の集合へと変換し、周辺環境のスケールとの調和を意図した。
    また、漆喰調のジョリパット(JP-100T6011)と⾚味のあるデッキ材、舗装材により、保育園として暖かみのある表情とすることを意図した

  • 1階ホール。様々な活動が重層的に捉えられる場。ホールに続くトイレでは、ポストフォームを採⽤

    使用部材
    外装(壁): ジョリパットアルファゆず肌(JP-100T6011)
    内装(建具): ポストフォーム(UYA)

湾曲した屋根で覆われた段状のテラス
子どもたちの成長を見守る遊び環境

横浜の郊外住宅地に建つ定員60名の保育園。園庭を⼗分に確保できない敷地条件の下、周囲の雛壇状の街並みと呼応するように園庭と⼀体となった段状のテラスを構成し、活動領域を⽴体的に拡張させることで、接地性の⾼い、活動に溢れた遊び環境を⽣み出している。
段状のテラスは、湾曲した集成材で形成された屋根で覆われている。⼦どもたちの活動を覆う屋根として暖かみのある表情を持たせることが適切と考え、湾曲した⽊を現しとした屋根とした。また、湾曲させることにより、屋根の分節を強調し、⼤きい⾯積を占める屋根を⼩さな屋根の連なりへと変換することで、周辺の住宅街のスケールへと近づけている。屋根と同様外装も、漆喰調のジョリパット・無垢のデッキ材・コルゲート平板など、表情的に柔らかい暖⾊系の素材でまとめ、統制されたデザインを目指した。
遊戯室は開かれたホールとして建物の中⼼に据えられ、園庭や保育室との⼀体利⽤により、様々な使い⽅に弾⼒的に対応することができるように計画している。お迎えに来た保護者同⼠の交流スペース、あるいは地域住⺠を交えた年中⾏事の会場として等、地域における交流の核として活⽤されることを期待している。