エンゲージメント

従業員意識調査

価値観の多様化に伴い、企業で働く従業員の考え方や働くことへの意識も変化・多様化しています。会社をさらに発展させ、従業員がモチベーションを高く持ち働ける環境を整えるには従業員の意識調査が必要不可欠であるとの認識から、中期経営計画においてエンゲージメントスコアの向上を目標に掲げています。2022年度に、国内外すべてのグループ会社を対象範囲に含めた、「アイカグループエンゲージメントサーベイ」を初めて実施し、グループ平均スコアは3.90Point(5Point満点)となりました。肯定的な回答が平均値となることを目指し、現中期経営計画では4Point以上を目標に設定しています。
2022年度のエンゲージメントサーベイの結果を分析したところ、海外グループ会社のスコアは非常に高い一方、アイカ工業㈱や国内グループ会社のスコアが低いことが分かりました。課題分析のため、2023年にアイカ工業㈱を対象としたより詳細なエンゲージメントサーベイを実施し、キャリア形成、教育制度、福利厚生に課題があることが特定されました。対策として、教育や福利厚生の充実を図ったほか、キャリア面談制度を導入するなど改善に向けた施策を講じました。その結果、2024年度に実施した第2回「アイカグループエンゲージメントサーベイ」では、グループ平均スコアが前回から0.07Point向上し、3.97Pointとなり、アイカ工業㈱においては、0.20Point向上しました。現中期経営計画で目標としている4Pointの達成に向け、引き続きアイカグループ全体でエンゲージメント向上に取り組みます。
また、2025年度より取締役(監査等委員である取締役および社外取締役を除く)報酬の評価指標にエンゲージメントスコアを取り込みました。

エンゲージメントサーベイ結果の推移

サーベイより抽出した課題と対策(アイカ工業㈱)

 課題対策
教育機会の不足 経営課題に紐づけて、リーダー人材育成・グローバル人材育成・プロフェッショナル人材育成の3つの柱で各種教育研修を計画し、教育機会を拡充。
キャリア形成支援の不足 キャリア形成機会の充実感が低かったことから、キャリア面談制度を導入。従業員個人の強みや将来に対するビジョンを会社が把握し、教育やジョブローテーションに活用。
チャレンジ機会の不足 社内FA(フリーエージェント)制度と海外トレーニー制度の運用を強化。従業員が高いモチベーションを持って社内で挑戦できる仕組みを構築。

キャリア面談制度

従業員の中長期的なキャリア形成、自律的な成長の促進、個人の興味や強みを会社が理解することを目的に、2023年度よりキャリア面談制度を導入しました。上長と1on1で面談を行い、キャリアに対する考え方を共有します。得られた情報を教育やジョブローテーションなどに活用することで、従業員が高いモチベーションを持って働ける環境を目指します。

若手従業員健康チェック

新卒入社1年目から3年目までの従業員を対象に、体調とメンタル状態の確認を目的とした簡単なアンケートを毎月実施しています。不調が見受けられた従業員に対しては人事部員が本人と面談を行い、不調の原因によっては本人の了承を得た上で上長へ共有し、対応しています。このような取り組みの結果、若手従業員の定着率向上につながっています。

労使関係

1947年に結成されたアイカ工業労働組合はアイカ工業㈱の良き理解者として良好な労使関係を保っています。相互理解を深めるため、組合三役と人事部は情報交換会を月に一度開催しています。また、労使交渉の場を含めて年に数回、経営方針や中期経営計画の進捗、個別事業の概況、各種制度などについて、経営陣と意見交換を行っています。
グループ各社においては、各国・各地域の法令に基づく従業員の権利を尊重し、密接なコミュニケーションを通じて従業員との良好な関係を構築するよう努めています。

健康経営

健康経営に関する基本的な考え方

少子高齢化が加速する社会において、人員の確保および従業員の健康増進に関する取り組みが重要度を増しています。誰もが安心していきいきと働くことができる環境を整えることにより、従業員一人ひとりのパフォーマンスや働きがいの向上、ひいては社会課題の解決へとつなげていくことが企業の持続的な発展に欠かせないと考えています。この考えから、2022年度より健康経営に関する活動を強化し、2023年度より継続して「健康経営優良法人(大規模法人部門)」の認定を取得しています。今後もワークライフバランスやメンタルヘルスの推進により、従業員のエンゲージメントや定着率の向上に努めます。

  • 健康経営優良法人2024 Health and productivity

健康宣言・重点項目

アイカ工業株式会社 健康宣言

当社は経営方針に「人材を最も重要な経営資源と捉え、相互理解と成長を通じ、活力あふれる人材・組織を形成する」ことを掲げています。従業員一人ひとりが最大限の力を発揮し、当社の社是である「挑戦と創造」を体現するためには、従業員の心と身体の健康が最も重要であると考えます。当社は、従業員の健康の維持・増進に積極的に取り組み、誰もがいきいきと働くことができる職場づくりに努めることを宣言します。

2022年8月22日
アイカ工業株式会社
代表取締役 社長執行役員

重点項目

  1. 健康増進への取り組み
    ストレスチェック受験率の向上、任意健診への補助、女性特有の健康課題等への取り組みを進めます。
  2. ワークライフバランスの推進
    時間外労働の低減、有給休暇の取得促進、福利厚生制度の充実等に取り組み、従業員のワークライフバランスを推進します。
  3. メンタルヘルスケアの推進
    全従業員のストレスチェック、若手社員の健康チェック等により、集団分析および個々の状況把握を行い、迅速な対応と職場環境の改善に努めます。

健康経営推進体制

経営トップを健康経営推進の最高責任者とし、人事部・産業医が中心となって、労働組合や外部機関と連携しながら従業員の健康課題に取り組みます。

メンタルヘルス

市場競争の激化や急速な変化を伴う経済環境のもと、労働者が受けるストレスはますます増大する傾向にあり、深刻な社会問題となっています。当社は、従業員の身体の健康だけでなく心・精神面を健康に保つためのさまざまな施策を講じています。年に一度実施しているストレスチェックでは、個人に結果をフィードバックするとともに部門長に部門単位の分析結果をフィードバックし、職場改善に向けた取り組みを推進しています。また、秘匿性の確保された相談窓口として、外部機関を利用した健康相談窓口を設置しています。

ストレスチェック実施状況

 集計範囲2020年度2021年度2022年度2023年度2024年度
ストレスチェック実施状況 アイカ工業(株) 93.2% 93.4% 93.6% 95.2% 97.0%

従業員の健康管理・健康増進

当社では、法定健診に加え、年齢・性別・要望などに応じた生活習慣病健診や婦人科健診を組み合わせて実施し、法定健診だけでは見つけられない疾病やその予備軍をスクリーニングしています。また、新たに健康管理システムを導入し、健診結果のデータ化を進めており、このデータを活用して従業員の健康管理・健康増進への施策を講じています。

ワークライフバランスの推進に関する取り組みについては、ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョンをご覧ください。
有給休暇取得状況や勤続状況など、健康経営に関連する実績値は、人事労務データをご覧ください。