バイオマス度50%のホットメルト粘着剤を開発

No.123D29
2022年9月14日

バイオマス度50%のホットメルト粘着剤を開発
溶剤不使用の粘接着剤｢アイカメルト｣シリーズが、さらに環境にやさしく進化

　アイカ工業株式会社(代表取締役 社長執行役員：海老原健治　本社：愛知県名古屋市中村区)とグループ会社のアイカアドテック社(President：Simon Soo Hu　所在地：マレーシア･セランゴール州)は、バイオマス度50%のホットメルト粘着剤｢アイカメルト H-531B｣を共同で開発しました。2022年10月よりサンプルワークを開始し、同年12月に発売予定です。

開発の背景

　ホットメルト粘接着剤は、熱を加えると液体になり、冷えると固まって被着材を粘着･接着させる製品です。当社は｢アイカメルト｣シリーズとして1966年より製造･販売しています。有機溶剤を原料に使用しておらず、短時間で固化し乾燥工程を必要としないことから、環境意識の高まりと共に、改めて注目が集まっています。耐熱性や止水性に優れることから、自動車の内装やヘッドランプ、紙おむつなどの衛生材、梱包・封緘用途等で使用されています。
　このたび、当社はグループ会社のアイカアドテック社と共同で、バイオマス原料を使用したホットメルト粘着剤｢アイカメルト H-531B｣を開発しました。バイオマス原料を50%と高い比率で含みながら従来品と同等の性能を有する、環境配慮型の粘着剤です。なお、食糧供給と競合しない非可食性のバイオマス原料を使用しています。2022年10月より封筒封緘や粘着ラベル、段ボール等のメーカーを対象にサンプルワークを開始し、同年12月に発売します。
　昨今、SDGs(持続可能な開発目標)に対する取り組みがさまざまな場面で進められる中、お客さまからは、地球環境に配慮した製品に対するご要望が増加しています。樹脂製品を扱う当社としても、化石由来原料から持続可能な資源への転換を図り、バイオマス原料を活用した製品の開発に取り組んでいます。今後は、自動車向け各ホットメルト粘接着剤等にも今回のバイオマス技術を展開し、SDGsの達成とサステナブルな社会の実現に貢献してまいります。

｢アイカメルト H-531B｣の特長

■高いバイオマス度(50％)を実現しており、地球環境にやさしい商品です。
■地球環境に配慮した商品でありながら、従来品と同等の粘着性能を維持しています。
■ピロー形態^※1のため、扱いやすく作業性に優れています。
■バイオマスマーク^※2取得に向けた対応も可能です。

※1ピロー(枕)のように成形・梱包されていること。袋から出さずに直接タンク等に投入して使用できるため、扱いやすく作業性に優れます。
※2生物由来の資源(バイオマス)を活用し、品質および安全性が関連する法規・基準・規格等に適合している環境商品に表示が認められるマークで、一般社団法人日本有機資源協会が運用しています。マークにはバイオマス含有率を表す「バイオマス度」が表示されており、下限値10から最大値100まで5%刻みで設定されています。製品ごとの番号取得となるため、カスタマイズ品の当製品では取得していませんが、ユーザーの要望に応じて対応可能です。

製品概要

■製品名	ホットメルト粘着剤バイオマスタイプ｢アイカメルト H-531B｣
■用途	封筒封緘やラベル、包装資材向け粘着剤など
■梱包	15kg入り段ボール箱
■価格	1,500円／kg (消費税抜き)

販売開始時期

　2022年12月 (2022年10月サンプルワーク開始)

年間販売目標

　1億円
　

アイカアドテック社について

　2017年9月にアドテック社として設立。2021年4月よりアイカ・アジア・パシフィック・ホールディング社子会社のひとつとしてアイカグループ入り。衛生材用ホットメルト、グルースティック、産業用ホットメルトを製造し、世界約50か国のユーザーに販売しています。アイカグループ唯一のホットメルト専業メーカーとして、グループシナジーの最大化に向け、グループ企業との共同での取り組みを強化しています。

以上

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