子どもたちがDIYで学校机を改修する体験型SDGs授業開催

  • 化粧板

No.123P18
2022年7月20日

子どもたちがDIYで学校机を改修する体験型SDGs授業開催
静岡県沼津市で6年生60名が参加、オリジナルの県産材柄で森林保全の意識を育む

 静岡県沼津市立沢田小学校で、子どもたちが学校机の天板を改修しながらSDGsへの理解を深める授業が行われ、アイカ工業株式会社(代表取締役 社長執行役員:海老原健治 本社:愛知県名古屋市中村区)の粘着剤付抗ウイルスメラミンシート「メラタックウイルテクト」が使われました。

  • ▲沼津市立沢田小学校での天板改修の様子

背景・概要

 学校机の天板は、経年劣化に加えてカッターやコンパスによるひっかき傷等での劣化もあり、寿命は10年程度といわれています。当社は、地球環境に配慮しながら限られた予算で教育環境を改善できるよう、天板の交換ではなく、粘着剤付メラミンシート「メラタック」を使った重ね貼りをかねてより提案してきました。
 そのような中、株式会社三和製作所および全日本学校教材教具協同組合と協業し、メラタックによる学校机の天板改修を活用した教育プログラムの構築を進めています。2021年12月から2022年3月にかけて、埼玉県久喜市の市立小中学校7校にてプログラムのトライアルを実施しており、教育的要素をより深化させながら円滑に運用できる手法の構築を進めています。
 今回は、静岡県沼津市立沢田小学校で体験型SDGs授業として、抗ウイルス性能をもつ「メラタックウイルテクト」を用いた学校机の天板改修が行われました。地元企業である株式会社大志建設および不二高株式会社の企画・運営によるもので、6年生60名が参加しました。使用された「メラタックウイルテクト」には静岡県産ひのき間伐材の柄(特注柄)が施されており、県面積の6割以上を占める森林の保全に対する理解も深められました。埼玉県久喜市のトライアル実施に関する2022年5月2日の当社発表がきっかけとなっており、構築中の教育プログラムも一部使用されています。
 今後、プログラムを一層充実させるとともに自治体や教育関連機関への提案を強化し、全国展開を目指します。

プログラムの特長

■教科横断型の「STEAM教育」※1につながる。
ひとつのテーマを複数の教科の視点で考え、学ぶ、「STEAM教育」につながります。

■体験を通してSDGsの理解を深めることができる
丁寧に修理・手入れしてものを大切に使うことや天板改修時の廃材を削減することは、SDGsの目標12「つくる責任 つかう責任」の達成に寄与します。実体験を通して、その理解を深め、ものを大切にする意識を育むことができます。

■工場見学動画で、ものづくりに興味がもてる
天板改修で使用するメラミンシートは、「メラミン化粧板」※2の一種です。工場でメラミン化粧板が製造される様子を動画で見て学ぶことで、ものづくりという仕事を知り、興味を抱くきっかけとなります。

■オリジナルの県産材柄で森林保全の意識を育む
今回使用されたメラミンシートには、静岡県産ひのき間伐材の柄(特注柄)が施されています。県面積の6割以上を森林が占める中、森林保全や間伐材利用に対する理解も深められました。 

※1:Science(科学)、Technology(技術)、Engineering(工学・ものづくり)、Art(芸術・リベラルアーツ)、Mathematic(数学)を組み合わせた教育モデルで、論理的思考力や問題解決能力を高めることを目的とする。2000年代にアメリカで始まり日本国内でも広がりつつある。
※2:当社の主力商品であり、家具・什器・パーティションの表面材としてさまざまな空間で使用されている建築素材。

SDGs授業の概要

実施校

静岡県沼津市立沢田小学校(6年生60名)

実施日

2022年7月19日(火)

授業プログラム

プログラム 内容 教育的意義
①SDGs授業 耐久性が高い素材で学校机を改修することの意義をSDGsの視点で考える。

STEAM教育の一環としてのSDGs授業

②動画教材で工場見学 製造工程の動画を見て天板改修で使用する建築素材「メラミン化粧板」の特性を知る。 ものづくりに興味をもつ
③施工体験 県産ひのき間伐材の柄が施されたメラミンシートを天板に貼り、やすりで整える。

図画工作・技術家庭科、
地元の森林に意識を向ける

④まとめ 体験を通しての学び・気づきをまとめる。 STEAM教育

運営・協力企業

株式会社大志建設(プログラム運営)、不二高株式会社(静岡県産ひのき間伐材の柄考案および施工指導)、株式会社三和製作所・全日本学校教材教具協同組合・アイカ工業株式会社(授業用資料提供)

児童の感想、校長コメント

 プログラムに参加した児童からは、「シートに(抗ウイルスなどの)工夫がされていて驚いた」「机の穴や落書きがなくなり、机がきれいになって、勉強に集中できてうれしい」「きれいなまま下級生に引き継ぎたい」といった声が挙がりました。沼津市立沢田小学校の北尾揚子校長は、「まず、子どもたちが楽しそうに活動していたことが一番良かったです。そしてSDGsについて、講義だけだとなんとなくの理解に留まってしまいます。このような内容の授業は学校側だけではできませんが、色々な方々の協力により特別授業や実技を実施でき、理解が深まったと思います」と語っています。

  • ▲北尾揚子校長

粘着剤付抗ウイルスメラミンシート「メラタックウイルテクト」について

 2020年8月発売。傷に強く、耐薬品性、耐汚染性に優れるといったメラミン化粧板の高い物性はそのままに、簡易施工性を実現させた粘着剤付メラミンシート「メラタック」に、抗ウイルス・抗菌性能を付加した製品です。傷ついた学校机や飲食店テーブルなどの表面に貼る補修材料としてお使いいただけます。また、「メラタックウイルテクト」を含む「ウイルテクト」シリーズは、製品上の特定ウイルスの数を減少させることができる点、その効果が長期的に期待できる点が評価され、2020年度のグッドデザイン賞を受賞しています。
 

各団体・企業の概要

■株式会社大志建設https://www.taishi-c.co.jp/
1963年創業の建設会社。代表取締役:杉澤教人、本社:静岡県沼津市。今回、プログラムの運営を担当。 

■不二高株式会社http://www.fujiko-bbc.co.jp/
1946年設立の建材販売会社。代表取締役社長:高島弘光、本社:静岡県沼津市。今回のプログラムで使用されたメラミンシートの静岡県産材の特注柄を考案、施工指導を担当。 

■株式会社三和製作所 (https://www.sanwa303.co.jp/)
1963年創業の学校向け教材・教具メーカー。代表取締役社長:小林広樹、本社:東京都江戸川区。協業で学校机改修SDGs教育プログラムを構築中。 

■全日本学校教材教具協同組合https://www.jkkcoop.net/
1962年設立の学校教材関連共同組合。理事長:小林広樹、事務局:東京都江戸川区、略称:JKK。協業で学校机改修SDGs教育プログラムを構築中。 

■アイカ工業株式会社
1936年設立の化学メーカー。今回のプログラムで使用された粘着剤付抗ウイルスメラミンシートを製造、協業で構築中の学校机改修SDGs教育プログラム資料を提供。

以上

注)このニュースリリース記載の情報(製品価格、製品仕様、サービスの内容、発売日、URL等)は、発表日現在の情報です。予告なしに変更され、ご覧になった時点で内容が異なる可能性もありますので、あらかじめご了承ください。なお、最新の情報は、 こちらよりお問い合わせください。

 

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