「不燃フェノールFRP」がCMRI法で成形したFRP単板で国内初となる建築不燃材料認定を取得

  • 不燃化粧板
No.119D04
2018年4月19日

 

「不燃フェノールFRP」が、CMRI法※1で成形したFRP単板で
国内初となる建築不燃材料の大臣認定を取得

アイカ工業株式会社(代表取締役社長:小野勇治 本社:愛知県名古屋市中村区名駅一丁目1番1号 JPタワー名古屋26階 資本金:98億9,170万円)は、株式会社泉化工(代表取締役:渡邉喜宗 本社:東京都西多摩郡)と共同でフェノール樹脂を用いたFRP(繊維強化プラスチック)を開発し、CMRI法※1で成形したFRP単板では国内初となる建築不燃材料※2の大臣認定を取得しました。現在、ユーザーワークを開始しています。

0419_1_2.png[不燃フェノールFRP成形例]

開発の背景

FRP(Fiber Reinforced Plastics:繊維強化プラスチック)は、ガラス繊維などの補強材をプラスチックの中に入れて強化した複合材料です。一般的にポリエステルを使用したものが多く、小型の船舶、自動車・鉄道車両・航空機の内外装、バスタブやタンクなどの住宅関連用途で用いられています。しかし、建築分野におけるポリエステルFRPの耐火性能が難燃※4であることから、より耐火性能に優れたフェノール樹脂を用いたFRPが注目され始めています。
フェノールFRPは、フェノール樹脂をマトリックス(母体)とした複合材料で、難燃性に優れており、建築分野の準不燃材料※3、鉄道車両分野の不燃材料の認定が取得可能です。また、軽量・難燃であるとともに、発煙量が極めて少なく安全性に優れることから、国内外の鉄道車両・航空機の内装材や建築土木材料、工業部材などに使用されています。しかしながら、これまでのフェノールFRPは建築分野では準不燃認定にとどまるため、用途が限られていました。
そこで、当社の樹脂配合技術と、FRP成形メーカーである泉化工の成形工法を用いることで「不燃フェノールFRP」を共同開発し、2018年2月に建築不燃材料の大臣認定を取得しました。CMRI法で成形したFRP単板としての建築不燃材料認定は国内初となります。(不燃認定番号:NM-4628、NM-4637)
建築不燃材料認定を取得したことで、従来のフェノールFRPでは参入が難しく、金属材料でつくられていた部材のFRP化が可能となります。今後、用途の拡大や新規分野への参入を図っていきます。

※1 CMRI法:Close-Mold Resin Injectionの略。ドライ状態の基材(ガラス繊維/カーボン繊維/アラミド繊維)を直接成形型にセットした後、成形型を密閉し、樹脂を注入して成形する。密閉型のFRP成形法であるRTM(Resin Transfer Molding)法を基本とした、(株)泉化工独自のFRP成形法。強度・難燃性能を左右する基材の含有量を高められるとともに、多様な材料を用いた成形が可能。

※2 不燃材料:通常の火災により火熱を加えられた場合に、加熱開始後20分間燃焼せず、防火上有害な変形、溶融、亀裂その他の損傷を生じず、かつ避難上有害な煙またはガスを発生しない材料のこと。不燃、準不燃、難燃の順で耐火性能および安全性に優れる。震災・事故・火災等を受け、不燃建材への需要が高まっている。

※3 準不燃材料:加熱開始後10分間、上記の要件を満たす材料。

※4 難燃材料:加熱開始後5分間、上記の要件を満たす材料。

特長

■難燃性に優れ、建築材料において不燃から準不燃まで用途に応じた認定の取得が可能です。また、鉄道車両においても不燃認定の取得が可能です。

■燃焼時の煙・有害ガスの発生が少なく、安全性に優れます。

■耐熱性、耐食性に優れます。

■形状を自由に組むことが可能です。

商品概要

■商品名 ガラス繊維強化フェノール樹脂板 「不燃フェノールFRP」
■用途 建築土木材料、工業部材、鉄道車両や航空機の内装部材 等

不燃認定概要

■取得時期 2018年2月
■不燃認定番号 国土交通大臣認定NM-4628、NM-4637

年間販売目標

1億円

商品に関するお問合せ先

アイカ工業株式会社 化成品カンパニー フェノール樹脂事業部 営業部 (担当:戸沼)
T E L : 03-6840-3177
E-mail:0419_2.jpg

以上

注)このニュースリリース記載の情報(製品価格、製品仕様、サービスの内容、発売日、URL等)は、発表日現在の情報です。予告なしに変更され、ご覧になった時点で内容が異なる可能性もありますので、あらかじめご了承ください。なお、最新の情報は、 こちらよりお問合せ下さい。

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